MIDI検定1級合格、その体験談と対策を語ります。

投稿日:2023年7月14日

早いもので今年もあと半年。皆様いかがお過ごしでしょうか?

夏と言えば、色んなイベントがありますが、私としてはほぼ毎年、MIDI検定の講座をやっております。

ふとおもったのが、そういえばMIDI検定1級の試験も8月だったなーというのを最近思い出しましてね。

せっかくなので、これから1級を目指される方に、どうやって取ったのかとか、そういうのを体験談とかアドバイスとか、提供できたらなーと思い、今回、記事を書いてみました。

MIDI検定1級、受験時の参考になれば幸いでございます。

とりあえず過去問をやってみよう!

まぁ、どんな試験もそうですけど、まず過去問ですよね。

1級の試験問題は音楽電子事業協会から1課題1,330円で買えます。

私も3回分かな?とりあえず買ってやってみましたが、割と近年のものほどやりやすい印象です。昔のはパート数とか多くて、結構大変でした。

過去問は遡って10年分くらいありますが、解説を見て、面白そうだなーと前向きにこなせる問題を中心にチョイスするといいと思います。

私は順に過去3年分とかではなく、まぁ昨年の問題と、後はクラシックが好きなのでクラシックの問題と、後はマーチですね。

ただ、好きなジャンルばっかりやってるとえらいことになるので(理由は後程)、あまり偏ることのないようされるといいと思います。

第一審査はノーミスを心がけて

とりあえずはじめは、間違えてもいいからサクッとやってみます。

内容とか量とか難易度とか、そういう「レベル」の把握で打ち込んでみましたね。

肌感覚としてはリアルタイム入力より、ステップ入力とかで1音、1音確実にミスなくする方が確認とか手直しとかする際にも気持ちとして楽でした。

リアルタイムは早いですが、ミスが多かったり、いい加減にサクッとやると、後が面倒だったように思います。

MIDI検定の第一審査では、ノートの正確性だとかタイミングだとかが見られるので、とりあえずベロシティは一律にしたまま打ち込みました。

長さは、音が重なったりすると減点(だったような気がする)なので、そういうところもチェックですね。

特にドラムは、別にやらなくてもいいですが、念のために全部10ティックにして提出しました。

後は、ピッチベンドとか、ビブラートとか。

これは入っていないと減点対象になるそうですが、表現はその対象ではなく「データとして入っていて、とりあえずやろうとした痕跡がある」なら減点にはなりません。

第一審査では、ノートミスやタイミングミスなどでもすぐ−1点されますからね。

第一審査は90点満点なんですが、第二審査で加点がないとした場合、-6点でもう不合格ですから、結構綱渡りです。

ほんと、「ノーミスで通す!」くらいの気持ちで、慎重に打ち込んだ方がいいです。

システムエクスクルーシブのミスも要注意です。

私はcakewarkユーザーなので、音色セレクトが1ずつズラす必要がありました。

Cubaseはなんか音色がリセットされる何かがあるというのを聞いたことがあります、Cubaseユーザーの方はその辺りも確認しておく必要ありです。

第二審査のアーティキュレーションはそんなに凝らなくてもいい?

第二審査は、その元データを元に「いい感じに音楽的な塩梅加えてオーディオデータにする」というのが問題。

なんですが、別にめちゃくちゃ凝る必要もないかもしれません。

スタッカートとかアーティキュレーションとか、後は音の強さや長さだとかをちょっといじって、後はエフェクトでリバーブとかですね。

あくまで、「コンピュータ的なベタ打ち感」でなく、「音楽的かどうか?」です!

後は、「オーディオ化したときに問題なくきけるようにすること」。

再生する時に、極端に音が小さいだとか、普通の環境でストレスなく聴ける、そんな仕上がりにする必要はありそうです。

私がやったこととしては、音圧をだすのに、Cakewalkに入っているBoost11のつまみをいじった、それくらいです。

ちなみに私の場合、第二審査で加点はありませんでした。

多分ですが、そんな凝ったこともしておらず、アーティキュレーションも無難にしたのが原因かもしれません。

ただ、私としては、変にリスクとっていじくりまわすより、無難にまとめて、無難に聴けたらと、安全な道を渡りたかったというのも正直あります。

その他、当時のことで言えば、第二審査で加点を得られなかった理由でもう一つ考えられるのがギターのアーミング問題。

アーミングをどう表現すればいいか?私としては結構困りました。

イメージとしては「ピッチベンドで下げて上げる、でもどんなタイミング?」とYoutubeとか見て即席ながら、聴きよう聴きマネで表現しました。

なんかそれがダメだったみたいですねw

審査する側が解釈するアーミングじゃなかったようで不自然との評価。

ただ、これも解釈次第で、「そういう表現もできるし、考えようですよね」と評価してくださった方もいました。

最終的にはC、B、B、A、Aで最終結果「B」で0点/10点でした。

審査員は5人いるのですが、おおよそみなさんここをツッコまれましたね。(よっぽど不自然だったようでw)

いろんなジャンルの音楽の打ち込みをして、試験に備えよう

ということもありましたが、とりあえず試験には合格しました。

合格してよかった半面、思ったことがあります。

ずばり、「私の場合は、運が良かっただけ」です!

というのも、その年の試験は定番のよくあるバンドサウンドで、アーミング以外そんなややこしいものもなかったのですごくやりやすかったです。

ただ先にも書きましたが、年度によって、本当にいろんなジャンルの音楽が出題されます。

MIDI検定1級の鬼門、どんなジャンルの音楽が来るかわからない。

特に問題なのが移調楽器、とりわけクラシックは大変です。

バンドサウンドがメインの方にとって、クラシックの問題はなかなか大変かと思います。

当然、そのまま打ち込みするともちろんマイナスです。

トランスポーズで音程の変化は簡単にできますが、確認の際は頭の中を実音に変えて目で追っていくことが必要です。

おススメの本としては、もう絶版かもしれませんが「DTMでクラシック」と言う本はおススメです。

タイトル通り、DTMでクラシックをする本なのですが、移調楽器楽器ももちろんありますが、クラシックのアレンジの仕方、みたいなのも載っています。

楽曲もカノンだとかモーツァルトのフィガロの結婚、のだめカンタービレで話題となったベートーヴェンの交響曲7番とか、お馴染みの曲ばかりなので、とっつきやすいと思います。

後ろに行けば行くほど楽器数も多いので、モチベーション的に「ラデツキー行進曲」(年始のニューイヤーコンサートで有名なアンコール曲ですね!)くらいまでやっておけばいいかと思います。

これで大体の移調楽器は捌けるかと思います。

クラシックをされている方は、逆にバンドスコアを用意して、シンプルなアレンジのものを使って打ち込み練習するのがいいと思います。

とにかく、いろんな移調楽器の打ち込みを体験してみる、これが重要かと思います。

というのが、MIDI検定1級での私の体験やらアドバイスです。参考になれば幸いです。

何か思い出したらまた書こうと思います♪

「ここどうでした?」みたいな質問ございましたら、わかる範囲でならお答えいたしますので、SNS等からDM送ってくださいまし。

カテゴリー:DTM