MIDI検定の本がmidi2.0や通信映像などを含めて新発売!
投稿日:2023年7月16日MIDI検定の本「ミュージッククリエイターハンドブック【2023年改訂版】 MIDI検定公式ガイド [ 一般社団法人音楽電子事業協会(AMEI) ]」がこの度、2023年にリニューアルして発売されることになりました!
前のものから10年くらい?経過し、情報が古くなってから、満を持してのリニューアルですね。
今回は、前回から新しくなった情報やMIDI検定的に特に重要なところをピックアップしてご紹介したいと思います。
大きく変わったところで言えば、コロナ禍もあってか通信や映像関係が増えたことや、スマホやタブレット、VRデバイスなどの最新機器に関すること、MIDI2.0などが新たに増えた印象を受けます。
マニアックレベルはまぁまぁ高いですが、今回は図も多く、比較的読みやすくなったかなーといった感じです。
通信と映像に関することが増えた
まず、コロナがあったことも背景に通信の重要度が上がったことを踏まえ、通信や映像のことに関する記述が増えた印象を受けます。
通信で言えば、音楽のやりとりの点でも、通信速度が上がったことや、データそのものの圧縮技術なんかも格段に上がりましたからね。
実用的なことを考えると、通信分野のことも書かざるを得ない感じになっております。
実際に、私がMIDI検定1級を受験したときは、もう従来のCDにして提出する方法ではなくなり、インターネット上のファイルに提出する形になっていました。
さて、そんな通信ですが、テキストではZOOMに関する記述なんかも見受けられます。
ZOOMは、実際、コロナ禍のオンライン会議で使用された方もいるのではないでしょうか?
MIDI検定関係でも、例えば講習会のほか、昨今のMIDI検定の試験も、コロナ以降は筆記も含め、Z00Mミーティングを利用していますね。
後は、楽器のオンラインレッスンなんかでも使用されることが多かったように思います。
その他、音楽の配信やサブスクリプションも最近はメインになりつつあることから、音楽と通信が無関係でいられないことがうかがえます。
配信ということを踏まえると、映像編集ソフトの記述も増えておりますね。
コロナ禍で言えば、YOUTUBEで演奏をアップしたり生配信したりという試みも盛んにおこなわれました。
その点で言うと、音楽にとっての配信や映像編集もそれほど無関係とは言えないと思います。
ちなみにDAWを使う人は、動画編集もそんなに難しくはありません。
というのも、音楽制作はトラックに演奏情報を記して、時間軸の経過とともにその発音タイミングで音を鳴らすというものなのですが、このトラックの概念はそのまま映像編集でも使えます。
後はコピー&ペースト、カット、フェードイン、フェードアウトとかもそのまま動画編集で使いますから、あまり抵抗がないんですね。
今のDAWにも、映像を扱う機能はあるにはありますが、あれは動画編集はできませんから、今後は動画も音楽もどちらも編集できますよ、みたいなのが増えていくかもしれませんね。
配信や演奏のアップロードでいくと、著作権に関しても勉強しなければなりません。
この本にもその記述はありますが、ありがたいことに「著作権とは」とワードを並べるのではなく、より実用的に、例えば配信における著作権上の注意などが増えています。
著作権については、こちらに詳しくまとめてみましたので、ご興味ございましたらご覧ください↓
スマホやタブレット、VRデバイスなどの最新機器に関すること
相変わらずですが、パソコンに関することがらも包布です。
昨今、パソコンに触ったことがない若者も多いと聞きますが(ホンマに?)、そういう若者も勉強になると思います。
でも、グラフィックボードとかもわかりやすく書いてますので、ゲーミングPCとかに興味があるなら、なおいいかもしれません。
特筆するところは、スマホやタブレット関連。
最近のスマホは、もはやパソコンレベルですからね。
DAWに関しても、それようのアプりもたくさんあり、なんでもスマホのみで作曲を行うミュージシャンもいるんですって。(これもホンマかいな)
その他、スマホやタブレット自体を楽器として使用できるアプリもあるとのこと。
タッチしたら音がなるアプリはピアノ等々、たくさん確かにありますが、演奏する上での利便性を考えると、どうなんでしょうね。
音が鳴ればいいのか?と、こちらもまだまだ発展途上のような気もします。
個人的に一番面白かったのが「VRデバイス」です。
なんでもこれ装着すれば、仮想現実を楽しめるそうです。
仮想現実なら、演奏する横で初音ミクとかが歌ってたら楽しいですよね。後、武道館で歌っている自分とかもできると、結構楽しいかもです。
新しい企画、midi2.0
昨今の新しい動向としてはmidi2.0ができたことが挙げられます。
midi2.0は「従来のMIDIから進化し、新しく拡張性をもたせたプロトコルなどを含んだ次世代のMIDI」という位置づけになっております。
現行のMIDI 1.0規格の置き換えではないというところが良心的で、従来の知識を活かせた上での進化となっていますね。
例えば、機器側がmidi2.0の規格に対応していなくても、midi1.0の範囲で動いてくれるとのことです。
例えば、ベロシティ(音の強さのことです)でいくとmidi2.0では655367段階の強弱をつけれるそうですが、機器が1.0にしか対応していない場合は、従来の128段階の範囲で表現してくれる、とのことらしいです。
midi2.0に関しては、音楽電子事業協会の方で、詳細が載っています。むずかしい内容ですが、ご興味ありましたら是非、ご覧ください。
MIDI検定で重要なところ
MIDI検定的に大事なところは、全部と言えば全部ですが、まず第9章を見ておくことですかね。
前述しましたが、近年、MIDI検定の仕様が変わり、オンライン上での受験が可能になっております。
私は、旧時代の紙ベースで取得した人間ですので、この辺り詳しくないですが、これから受験される方は受験前によく読んでおいた方がよいと思います。
内容面に関して言えば、イベントリストやセットアップデータ、移調楽器なんかは要チェックですね。
イベントリストの見方は3級でもほぼ確実に問題に上がりますし、セットアップは2級の実技、移調楽器は1級の打ち込みなどで使える知識だと思います。
セットアップデータなんかは、むしろこれさえ見ながらやれば問題なし!と思えるくらいシンプルで見やすく、よく出来ていると思います。
移調楽器なんかはDTM仕様と言いますか、とてもシンプルに文字だけで「この楽器はこう!」と書かれているので、個人的には見やすかったですね。
実技に関しては、ドラム譜の見方や各楽器のMIDIでの打ち込みにおける表現方法(たとえばスタッカートをどう表現するか)も書かれており、ここは検定関係なく知っているといい情報のように思います。
MIDI検定に関しては1級の受験体験や自分なりの勉強方法をアップしておりますので、よかったらご覧ください。↓
といった感じで、前作に引き続き、DTMやMIDIに関してとても濃い内容となっております。
むずかしいところも多々ありますが、コンピュータで音楽を制作する上で勉強になることばかりです。
ご興味ある方は、是非、一度チェックしてみてください!
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